4月5日早朝。いよいよ遙か800km先のサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指して旅立つときがやって来た。初日はサン・ジャン・ピエ・ド・ポーを出発して、スペイン側の起点となる町ロンセスバージェスを目指す。このルートは初日が一番きつい。荷物の重さに体が慣れない状態でピレネー山脈を超えなければならないからだ。ちなみに僕が担いでいた荷物は約18kg。これだけの重さの荷物を持っている人はほとんどいない。僕が出会った人の中では最も重たい荷物だった。正直これだけの重さの荷物を担いでいけるのか不安だったが、カミーノではどんな行動も自分の責任のもとで行わなければならない。普段から心がけるべきことでもあるが、カミーノの上ではことに強くこの事実を意識させられた。
サン・ジャン・ピエ・ド・ポーの町を出てしばらくは緩やかな上り坂を登っていく。まだ暗いうちに出発したので朝日が昇るのを眺めながらの行程だ。山の景色を楽しみながら歩くのはいいものだと思っていたが、段々と坂道がきつくなってきて荷物の重さがこたえるようになってきた。しかし歩かなければいつまでたっても進まない。きついのを我慢して足を動かし続けるとオリソンのアルベルゲに到着だ。
ここはバルも併設してるので休憩するには格好の場所だ。テラスから見る景色は素晴らしく、坂道を登ってきた甲斐があるというもの。ここから先、ロンセスバージェスまではバルなどはないので、ここで昼食用のサンドイッチを買っておくことにした。
オリソンを出て先に進むと、山の上に開けた草原が広がっており気持よく歩くことが出来る。といっても上り坂は続いているし、そろそろ荷物の重さで肩が痛くなってくる。ちょうどお昼時だったので、休憩も兼ねて適当なところに腰を下ろして昼食にした。普通のサンドイッチだが、やっぱり景色のいいところで食べる味は格別だ。
スペインのナバーラ州の標識。ここから先はスペインだ。この辺りから道は林の中へと入っていく。
林の中を歩き続けると、開けた丘に出る。ここからはこれから歩いて行くスペインの大地を眺めることができる。ここからは下り道。手前に見える森の中を歩いて行く。疲れた足には踏ん張りながら歩かなければならない下り坂はこたえるが、この森を抜けるとロンセスバージェスに到着だ。
ロンセスバージェスはフランス側からピレネー山脈を超えてきた人たちにとってはようやくたどり着いた町だが、この町から歩き始める人も多い。そのために滞在する人も多く、ここのアルベルゲはとても大きい。また、最近立て直したのだろうか、ここのアルベルゲは最もきれいなアルベルゲの一つだ。ベッドの脇には鍵付きのロッカーも備え付けられているので、安全面でも安心できる。ちなみに値段は10ユーロだった。
この町は巡礼者のためだけにあるような小さい町で、教会では毎日巡礼者のためのミサが行われている。自由に参加できるが、アルベルゲにチェックインするときに申し出ておくとミサで旅の安全を祈ってもらえるらしい。
今振り返ってみてもこの初日が一番きつかった。昼寝から起きたら筋肉痛がひどくて次の日歩けないんじゃないかと思ったりしたほどだ。と同時に、一番きつい区間を歩き通したのだからこれからもなんとかなるだろうという自信にもなったが。なんにせよこの時点では旅は始まったばかりで、これから出会う人たちや出来事について知るよしもなかった。このブログでは引き続き歩いた道をたどりながら、僕がした経験についてみなさんに紹介していくつもりです。
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